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海外で通用する英語
海外で通用する英語というのは、一般的にどういう英語を指すのか?というのはすこし難しい話ですが、「意思疎通が難なくできる」というのがポイントとなってくるでしょう。
もちろん、アカデミックやフォーマルな場での英語となると、それなりに発音や言葉使いなどより細かな表現等の問題も出てきますが、一般的に日本語で会話するのと同じように英語も話せたら充分と考えるひとがおおいいでしょう。
根本的な英語に対するマインド
まず英会話に必要なものを考えたとき、すぐ想像できるのは「リスニング力」や「スピーキング力」といった要素の部分になるかと思いますが、実はもっともっと根本的なものがあります。この部分が日本人が一番苦手な部分であり、普段から意識しておかなければならない部分になります。
それは
「伝える気持ち」
「自信」
です。そもそも自分の発した言葉が相手に伝わらなければ、コミュニケーションが始まりませんし会話のキャッチボールができません。それから、自分の英語に自信を持ってない人はいつまでたっても間違いを恐れて、黙りこんでしまいます。特に日本人は「発音が難しいから」「文法が不安だから」と口にすることすらためらってしまうことも非常に多いです。
ですが、そんなことを気にしているのは自分たちだけであって、相手はさほど気にしていないことがほとんどです。英語圏以外の諸外国の人たちの英語を聞いたことはありませんか?インド人などがわかりやすい例です。彼らの英会話を聞くととても独特な発音とイントネーションです。けれど彼らはそれを恥ずかしいなどとは思っていませんし、気にもしてないでしょう。
伝える意思が大切です。完璧である必要はありません、どんな英語でも自信を持って声に出していきましょう。人同士のコミュニケーションですから伝えようとする心が一番大切です。
英語が喋れないことが恥ずかしいのではなく、喋らないのが恥ずかしい
英語が通用するかどうか?という以前の話として含蓄のある体験談がありますので、紹介いたします。
#Nさん 20代 女性
当時私は、海外旅行が趣味で、現地の人ともっとコミュニケーションをとりたいと思い、英語の勉強を始めました。英語に興味があるということが伝わったのか、会社の語学研修を運よくうけさせてもらうことになりました。たったの1ヶ月間でしたが、アメリカに留学することになり現地でホームステイし、語学学校に通う毎日でしたが、この期間が私の英語学習の上で非常に重要な経験となりました。
学校のクラス分けはペーパーテストで行うのですが、同じクラスになった中の上くらいのクラスの生徒たちは東アジア系の人が多く、その国の教育方針が日本と一緒でした。つまり、文法などの筆記重視で、スピーキングはそんなに得意でない人たちです。一方で、同じくらいの筆記試験レベルのアラブ系の生徒たちはスピーキング能力が大変高く、学び方の違いを感じました。彼らは本当にすらすらと話すことができて素晴らしいと思いました。TOEICをやらせたら私と同じくらいの点数のはずなのに、です。
この語学研修を通じて、非常に重要だと感じた事は、うまく話せないからといって黙ってしまったり積極的に話しかけないことは非常に愚かなことだということでした。
他の国の人達は文法的に間違っていてもどんどん話しかけています。だって、母国語でないんですから、流暢に喋れなくて当然です。日本人からすると英語はすぐ採点される教科だから、喋れないことは勉強ができない教養のない人、と見られるのを恐れてバレないように喋らないのだと思います。とにかく臆することなくコミュニケーションをとることが重要だなとこの体験で思い知らされました。
英会話と座学の関係
英会話をするにあたって、単語(語彙力)や文法の知識やルールという基礎力というの当然必要で大切なものになっています。どちらも会話をするにあたって、ある一定水準のレベルが必要ですし、言葉に表現するのにも当然なくてはならないものになっています。
そういった机に向かって勉強するものと、”会話”は実は密接に関係はしているけれども、実はべつの領域として分けて勉強し方がいいと理解しながら実際に勉強している人は思ったほど多くはありません。
コチラの記事:「英語が話せないと思っている人は、英会話の勉強をしていないことに尽きる」
でも紹介していますが、英会話の勉強は「会話の勉強」と分けて勉強した方がいいというのが今の英会話学習のポイントになります。
日本の学習の問題点
大学まで進学した場合、中学、高校とあわせるとおよそ10年間英語の勉強をすることになります。実際大学まで科目として勉強をしていた人も多いでしょう。
ところが、その10年間の授業を受けて英会話を満足に話せるようになった人はきわめて少ないでしょう。理由は簡単です。
英”会話”の勉強をしていないから
文部科学省の学校現場にアンケートを行ったデータを見てみましょう。
※文部科学省「英語教育改善のための調査研究事業に関するアンケート調査」http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/gaikokugo/1299796.htm
上記のように、自分たちの時と比べて思い出してもみても心当たりがあるかと思いますが、会話の勉強として学校で時間を割いた記憶というのが薄い人が大半ではないでしょうか?
英語の基礎体力を主とする学校教育の勉強方法とは別のアプローチとして英会話の勉強をした方がいいと考えるのがこのグラフから見ても明らかでしょう。
会話は日常から発生する
ここで、タイトルに少し戻りますが、英語に限らず会話というのは日常の出来事から発生します。ほんの些細な言葉を交わす行為でも、日常的なもので場合によってはプライベートなものでしょう。
そういった日本語でコミュニケーションをとるような普段の会話を英語で言い換えたらどう表現したらいいんだろう?なんて言葉で伝えたらいいんだろう?と考えることでもいいでしょう。
日常の小さなことでも英語の言い換えを考えることで、英語での会話への準備とイメージがより強く持てるようになるでしょう。
フレーズを体で覚える
日本語で「おなかが減った」「頭が痛い」「疲れた」等の日常的に使う言葉というのは、まず間違いなく、頭で文法や時制を考えて言葉を発しているわけではないのは、よくお分かりかと思います。
英語においても、こういった簡単なフレーズや自分の状況を伝える”文”においても、いちいち考えて言葉に出すことはありません。
こういった時にこのフレーズを。あるいは自然と口から出てくる。という状況にするには、やはり普段の英語に対する意識と、経験がものを言うでしょう。考えずにフレーズが自然と口からでてくる。そういった状況になるためには、普段から英語の表現というのを意識しておきましょう。それがスムーズな英会話のコミュニケーションへの一番の近道でしょう